ブリタの交換用カートリッジであるマクストラプロは、旧モデルのマクストラプラスに比べてろ過性能と交換頻度の両方が上がった製品です。2024年3月に登場し、PFOSとPFOAを80%以上除去できる点や、1個で150Lまでろ過できる長寿命設計が評価されています。一方でカートリッジ代が継続的にかかる点は、購入前に知っておきたいところです。ここではマクストラプロの性能や価格、実際に使った人の評判を整理してお伝えします。
マクストラプロはマクストラプラスから性能と容量を刷新した後継カートリッジ
マクストラプロは、ブリタのポット型・タンク型浄水器で長く使われてきたマクストラプラスの後継として、2024年3月から販売されています。単なる型番変更ではなく、ろ過性能・使用可能容量・素材のすべてが見直されたフルモデルチェンジです。
家庭用浄水器には、蛇口の先に取り付ける蛇口直結型や、水道管に接続する据え置き型、そしてブリタのようなポット型があります。蛇口直結型は工事が不要で賃貸でも使いやすく、手洗いや食べ物を洗う際、お湯を沸かす場面でも浄水をそのまま使える便利さがある一方、カートリッジが小さく目詰まりを起こしやすいため2〜3か月に1回程度の交換が必要になりがちです。据え置き型はろ過能力が高い分、設置にタンクほどのスペースが要ります。これらに対しポット型は、冷蔵庫に入れて保存できて冷えた水を飲めるうえ、費用も蛇口直結型のおよそ半額程度で済むといわれており、手軽さを重視する家庭に選ばれやすいタイプです。
ブリタは、1966年にドイツ・ヘッセン州で創業者のハインツ・ハンカマーが設立した同族会社です。給水管から出る水をより手軽で高性能な方法で改良したいというハンカマーの発想が出発点になっており、社名は創業者の娘の名前に由来しています。今では5大陸70か国以上で製品が販売されており、売上高の84%をドイツ以外の市場が占めるグローバル企業に育っています。
ろ過性能では、マクストラプラスが硬度成分や金属類、塩素といった基本項目を除去する設計だったのに対し、マクストラプロはこれに加えてPFASや農薬、薬剤成分、微細な粒子まで除去対象に含めました。使用できる容量も、マクストラプラスの約100Lからマクストラプロでは約150Lまで伸び、単純計算で1.5倍長持ちします。カートリッジ交換の頻度を減らしたい家庭にとっては、この容量アップが実用面での一番のメリットになるはずです。
素材面にも変化があります。マクストラプラスが標準的なプラスチックだったのに対し、マクストラプロは50%がバイオベース素材、つまり植物由来などの再生可能資源から作られた素材に置き換わりました。プラスチック使用量を減らしたい家庭にも選びやすくなっています。
一般社団法人浄水器協会の調査によると、家庭用浄水器の世帯普及率は全国でおよそ3割から4割で推移しており、東京や大阪など主要7都市に限ると約46%に達しているとされています。マクストラプロは、こうしたすでに一定の普及が進んだ市場のなかで、既存ユーザーの買い替え需要と新規購入者の両方を意識した後継カートリッジという位置づけになります。
ポット型浄水器は活性炭とイオン交換樹脂の組み合わせでろ過している
マクストラプロのようなポット型浄水器用カートリッジは、一般的に上部のリザーバーから注いだ水が、重力でろ材の層を通り抜けて下部のポットにたまるという単純な仕組みで動いています。
このろ材の中心になるのが活性炭とイオン交換樹脂です。活性炭は樹木やヤシ殻、石炭などを高温処理して作られる炭素中心の素材で、表面に無数の微細な孔があり、そこに塩素や味に影響する物質を吸着させます。イオン交換樹脂は、硬度成分や重金属イオンを別のイオンと入れ替えることで取り除く役割を担っています。機種によっては、微粒子を捕まえるための中空糸膜が追加されている場合もあります。
電気を使わずに水道水を注ぐだけでろ過できる手軽さは、活性炭とイオン交換樹脂を組み合わせたこの仕組みによって成り立っています。マクストラプロは、この基本構造を土台にしながら除去対象と使用可能容量を広げたカートリッジという位置づけになります。
ピュアパフォーマンスとホットドリンクは目的別に使い分ける
マクストラプロには「ピュアパフォーマンス」と「ホットドリンク」という2種類があり、1種類しかなかったマクストラプラスとの大きな違いになっています。
ピュアパフォーマンスは、飲み水や料理用の水として高いろ過性能を求める人向けのカートリッジです。JIS S 3201に基づく除去対象15項目に加え、PFOSとPFOAを80%以上除去できることが、JWPAS B.210という基準の試験で確認されています。銅や除草剤、医薬品由来の微量な不純物を減らす機能も備えており、日常の水道水に含まれるかもしれない微量成分にまで配慮した設計です。
ホットドリンクは、コーヒーや紅茶といった温かい飲み物の味を追求するために作られたカートリッジです。酸塩硬度、つまり味や家電への影響が大きいとされる硬度成分の除去率が、従来品より50%高くなっています。ブリタが味覚センサーで水道水とろ過水を比べたところ、コーヒーの苦味と酸味のバランスに明確な差が出たと紹介されており、電気ケトルやコーヒーメーカーを水アカから守る役割も担っています。
飲み水や料理にはピュアパフォーマンス、コーヒーや紅茶にはホットドリンクというように、用途で選び分けられる点がマクストラプロシリーズの特徴です。
なお、PFOSとPFOAの除去に対応しているのは、ポット型・タンク型浄水器用ではマクストラプロ ピュアパフォーマンスだけです。ボトル型・カラフェ型浄水器用は「マイクロディスク」という別のカートリッジが担当しており、手持ちの浄水器の型によって選ぶカートリッジが変わる点には注意が必要です。
PFOSとPFOAを80%以上除去する性能が支持されている
マクストラプロ ピュアパフォーマンスの評判で特によく挙がるのが、PFAS、なかでもPFOSとPFOAへの対応です。
PFASは水や油をはじく性質を持つ化学物質群で、自然界でほとんど分解されないことから水質汚染の観点で関心が高まっている物質です。マクストラプロはこのPFOSとPFOAを80%以上除去できることが、JWPAS B.210に基づく試験で確認されています。家庭用の浄水カートリッジでここまで踏み込んだ表示がされている点は、水の安全性を気にする人にとって選ぶ理由の一つになっています。
評判のなかには、水の安全性を最優先したいという理由でマクストラプロを選んだという声や、微細な不純物まで除去してくれる安心感を評価する声が見られます。浄水量も増えているため、交換の手間を減らせる点とあわせて評価されているようです。
日本の水道水でもPFOSとPFOAの検査が2026年4月から義務化された
環境省は2025年6月に、PFOSとPFOAを水質管理目標設定項目からより法的位置づけが重い水質基準項目へ引き上げ、基準値をPFOSとPFOAの合計で0.00005ミリグラム毎リットル、つまり50ng/Lと定めました。これにあわせて2026年4月からは、水道事業者に対してPFOSとPFOAに関する水質検査の実施と基準の遵守が義務づけられ、原則3か月に1回の検査が求められるようになりました。この50ng/Lという基準値は、体重50キログラムの人が一生涯にわたり毎日2リットルの水を飲み続けても健康に悪影響が生じないと考えられる水準として算出されたものです。
PFOSとPFOAは、これに先立つ令和2年度にまず水質管理目標設定項目として位置づけられ、合算で50ng/Lという暫定目標値が設けられていました。それが法的な位置づけの重い基準項目へと格上げされた形になります。
PFASへの関心が高まった背景には、こうした規制の動きに加えて、PFAS自体の性質もあります。PFASは撥水性や防油性に優れることから、テフロン加工の調理器具や撥水コーティングの衣類、消火に使う泡消火剤などに幅広く利用されてきました。水に溶けやすい性質もあわせ持つため、工場排水や消火剤の使用によって河川や地下水に流れ出ることがあり、これが水道水の水源にPFASが含まれる主な経路になっています。国内でも、PFASを含む泡消火剤を扱っていた飛行場の周辺や、PFASの製造や使用の実績がある工場周辺の地下水から検出された事例が報告されています。
水道水そのものへの規制がここまで具体的に動いているタイミングと重なったことで、家庭用浄水器の側でもPFOSとPFOAへの対応をうたうマクストラプロのような製品に注目が集まりやすくなっているといえます。
良い評判はカルキ臭の軽減とコストパフォーマンスに集まる
実際に使った人の評判では、水の味や口当たりの変化を挙げる声が目立ちます。浄水後の水がまろやかになり、気になりやすいカルキ臭が軽くなったと感じる人が多いようです。透明度が上がったように見えるという声もあり、見た目の印象も良くなったと受け止められています。
飲み水だけでなく、コーヒーや紅茶を淹れる際に使うと雑味が減ってクリアな味になるという評価もあります。ピュアパフォーマンスカートリッジで炊いたご飯がおいしく炊けたという具体的な感想も見られ、調理用途でも満足度が高いようです。
コストパフォーマンスの面でも、市販のミネラルウォーターやウォーターサーバーと比べる評価があります。マクストラプロは1個で150Lろ過できるため、ペットボトル入りの水を都度買うより割安になり、ペットボトルごみの削減やごみ出しの手間軽減にもつながる点が支持されています。使い始めると生活に欠かせないものになったという声も見られ、日常的な満足度の高さがうかがえます。
環境省が推進する「プラスチック・スマート」の取り組みでも、ペットボトル飲料をマイボトルに置き換えることが推奨されており、ペットボトルをマイボトルに代えると二酸化炭素排出量を約88パーセント削減できるという試算も示されています。浄水器を使ってマイボトルに水を注ぐ習慣は、この流れに沿った選択といえ、カートリッジ素材の50%がバイオベース素材に切り替わった点とあわせて、環境への配慮を重視する人から好意的に受け止められています。楽天市場に出品されているマクストラプロ ピュアパフォーマンスカートリッジ付きのポット型浄水器には、1,700件を超える口コミが集まっている商品ページもあり、対応製品全体の支持の広さがうかがえます。
気になる評判はフィルター代の継続コストと互換品のトラブル
マクストラプロ自体への明確な不満は多くありませんが、検討材料になる声もあります。
最もよく挙がるのは、フィルター交換にかかる継続コストです。定期的にカートリッジを買い続ける必要があるため、ランニングコストとしての出費は避けられません。また、もともとの水道水の水質が地域によって異なるため、浄水による味や臭いの変化の感じ方には個人差や地域差が出やすいという指摘もあります。水の硬度は、水1リットルに含まれるカルシウムやマグネシウムの量で決まり、これが多い水を硬水、少ない水を軟水と呼びます。ブリタが生まれたドイツを含む欧州地域はほとんどの水道水が硬水である一方、日本の生活用水はおよそ8割が軟水とされ、もともとの水質が大きく異なります。硬度の高い地域向けに磨かれてきたイオン交換樹脂の技術を、軟水が主体の日本で使うと、体感できる変化の大きさに差が出やすいのは自然なことだといえます。
正規品ではなくサードパーティ製の互換品については、水が落ちない、粉のようなものが出続ける、カルキ臭が抜けきらないといったトラブルの声が一定数報告されています。ブリタの純正カートリッジはNSF(米国衛生財団)やWQA(米国水質協会)といった第三者機関の認証を受けていますが、互換品のなかにはこうした認証を受けていない製品もあり、目詰まりしやすかったりろ過効果が長続きしにくいものもあるようです。
互換品は純正品の半額以下で買えることもあり価格面では魅力的ですが、本体の保証が効かなくなるのではという不安の声や、開封後に粉が出続けた、本体にうまくフィットせず水漏れしたという具体的な報告も見られます。正規品のマクストラプロ自体への不満は少なく、コストと地域差、そして互換品を選んだ場合の品質リスクが主な検討ポイントといえそうです。
価格は1個あたり1,000円前後が目安
マクストラプロの価格は販売チャネルによって幅があります。
楽天市場のブリタ公式ショップでは、マクストラプロの8個セットが7,990円(税込)で販売されており、1個あたりおよそ998円になります。レビュー投稿特典付きの3個セットなど、セット数の異なる商品展開も見られます。Amazonでは6個セットが最安値で5,890円(税込)程度となっており、1個あたりではおよそ982円です。ホットドリンク専用カートリッジのKBMHCZ3は、価格比較サイトで最安値3,660円程度という情報もあります。
| 販売チャネル | セット内容 | 価格の目安 | 1個あたり |
|---|---|---|---|
| 楽天市場(公式) | 8個セット | 7,990円(税込) | 約998円 |
| Amazon | 6個セット | 5,890円(税込) | 約982円 |
| 価格比較サイト | ホットドリンク単品 | 3,660円程度 | 3,660円程度 |
価格はセール状況やセット数、購入時期によって変わるため、購入前に各サイトの最新価格を確認したほうが確実です。おおむね1個あたり1,000円弱というのが、今のところの相場感といえます。
交換時期は4週間か150Lろ過の早いほうが目安
マクストラプロのカートリッジは、4週間または150Lろ過のいずれか早いタイミングで交換するのが目安です。使用頻度が高い家庭では容量ベースで、使用頻度が低い家庭では期間ベースで交換時期が来る可能性があるため、両方の基準を意識しておくとよいでしょう。対応するポット型浄水器には、フィルター交換時期を知らせるタイマー機能が付いている機種もあり、STARTボタンを長押しして目盛りが点滅すればセット完了です。
使い方の基本は、新品のカートリッジを流水で軽くすすいでからファンネル(水受け部)にしっかり差し込み、逆さにしても外れないことを確認したうえで水道水を注ぐという流れです。初めて使う際や交換直後は、ろ過された最初の2杯分は飲用に使わず、破棄するか植物の水やりに使うことがすすめられています。これはカートリッジ内部の活性炭などの微粒子を洗い流すための工程で、旧マクストラプラスから変わっていない注意点です。ろ過した水は冷蔵庫で保存し、1日以内に使い切るのが望ましいとされています。
マクストラプロが以前のブリタ製浄水器にそのまま使えるかどうかは、ブリタ公式のサポートページでも案内されているため、手持ちの浄水器がマクストラプラス対応の旧型であれば、事前に対応状況を確認しておくと安心です。
マクストラプラスとどちらを選ぶかは目的で決まる
マクストラプラスとマクストラプロのどちらを選ぶかは、水に何を求めるかで変わります。
水道水の味や臭いを改善できれば十分で、コストを抑えたいという人には、マクストラプラスが向いています。一方、PFASなど微量な不純物への対応まで含めて水の安全性を優先したい人には、マクストラプロが向いています。フィルター交換の手間を減らしたい人にとっても、150Lという容量は旧モデルの1.5倍にあたるため、交換頻度を抑えられるメリットがあります。
コーヒーや紅茶をよりおいしく飲みたい人には、専用設計のホットドリンクカートリッジという選択肢もあります。飲み水用と使い分けることで、それぞれの用途に合わせたろ過水を楽しめます。とにかくコストを抑えて水道水の味だけ変えられればよいという人であれば、マクストラプラスや、より安価な互換品を検討する余地もありますが、互換品は品質面でのばらつきが報告されているため、口コミを確認したうえで選んだほうが無難です。
マクストラプロは、従来のマクストラプラスからろ過性能・容量・素材のすべてを刷新した新世代のカートリッジです。PFOSとPFOAを80%以上除去できる点や、1個で150Lろ過できる長寿命設計は、旧モデルからの大きなアップグレードといえます。評判としては、水の味や口当たりの変化、カルキ臭の軽減、コストパフォーマンスの良さを挙げる声が多い一方、フィルター交換コストの継続的な発生や、水質の地域差による体感差、互換品を選んだ場合の品質トラブルが検討材料として挙げられています。水の安全性を重視するならピュアパフォーマンス、コーヒーや紅茶の味にこだわるならホットドリンク、コストを抑えたいならマクストラプラスというように、目的に合わせてカートリッジを選ぶことが満足度につながります。



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